院長のごあいさつ

当院は1955年に米国長老教会婦人会の誕生日献金をもとに、戦後、医療施設が少なく、戦争の被害も甚大であった淡路(大阪市東淀川区)の地に、米国長老教会の医療宣教師ブラウン初代院長によって建てられた病院です。
創立から現在に至るまで理念である「全人医療」、すなわち、“からだと こころと たましいが一体である人間(全人)にキリストの愛をもって仕える医療”を一貫して受け継いでいます。
当院は創立以来、日本の医療界に先駆的な働きを果たしてきました。例えば、新生児黄疸に対する交換輸血(1957年)などの周産期医療、医療社会事業部(ソーシャルワーカー)の設置(1957年)や定期的な病院ボランティア活動(1962年)、訪問看護(1985年)などです。
また、末期がん患者に対するチームアプローチ(OCDP)の実施(1973年)、ホスピス病棟開設(1984年)、こどもホスピス病棟開設(2012年)など、緩和ケア分野にも先駆的に取り組んでまいりました。
さらに、臨床医学教育にも設立間もなくから取り組んでおり、米国医学を学び帰国した医師が研修医制度を始め、国の臨床研修制度が始まる前から多くの科をローテートする初期研修制度を実施していました。2012年に東淀川区淡路の旧病院と各施設を統合して現在の東淀川区柴島に移転しました。そして、2017年にはホスピス・ こどもホスピス病院を統合し、病床数581床(ICU12床、NICU21床、緩和ケア病棟27床を含む)となりました。
当院は、地域医療支援病院として、生まれたときから人生を終わるまで全てのステージにおいて、地域住民のいのちに寄り添うべく、特に救急医療、総合的がん診療、小児周産期医療、緩和医療、健診部門に力を入れています。現代は高成長が見込めない不確実な社会情勢の中、医療情勢も厳しさを増しています。一方で、淀川キリスト教病院を含む新大阪駅周辺地域は、新幹線の延伸やリニア新幹線の乗り入れ、2031年開業予定のなにわ筋連絡線等の整備により、世界有数の交通ハブへと進化します。この再開発計画では淡路・十三をサブ拠点とし、特に病院周囲の崇禅寺エリアでは柴島浄水場跡地(約12ha)の高度利用により定着人口の増加が見込まれ、医療需要の新たな喚起が予想されています。そのような近未来に向かって当院は、医療の質のさらなる充実とともに、高まる医療需要に応えられるよう、職員一丸となってチーム医療をベースとした「全人医療」のさらなる発展を目指して参ります。
院長 鍋谷 まこと


