淀川キリスト教病院

Emergency Department

迅速・的確な判断で“命をつなぐ”

自分の足で歩いて帰れる治療を

地域のいのちと健康を守る急性期病院として頼れる存在に

地域のいのちと健康を守る
急性期病院として頼れる存在に

淀川キリスト教病院は、24時間・365日体制で救急診療を行い、また高度な医療処置も行う急性期病院です。

急な病気やケガなど、緊急を要する治療が必要な患者さんに対して適切な診断を行い、各専門医の治療へとつなげるほか、より専門性の高い先端治療を行う大学病院や医療センター、かかりつけ医となる地域の診療所やクリニックの医師との病診連携を図りながら、高い技術と設備を備えた高機能病院として、地域の医療を守ってまいります。

救急科は”命のパス”をつなぐミッドフィルダー

救急科は
”命のパス”をつなぐミッドフィルダー

日本人の死因の上位を占めるといわれる三大疾患が、がん・脳卒中・心筋梗塞です。特に脳卒中・心筋梗塞は発症の際に一刻一秒を争う事態であることも多く、ほんの少しの差が、生死を分かつことも少なくありません。

私たち救急科の使命は、こうした疾患を含めて救急患者として運ばれてきた方々に適切な初期治療を行い、安定した状態で心臓・脳・血管などの専門医の治療へとつなぐことです。
これはサッカーのポジションで言えば、”ミッドフィルダー”のような役割となります。

専門医が急性期疾患に罹った患者さんの治療を行い、回復させることがゴールであるとするならば、救急科はそのゴールにつなげるために、まずは的確な判断を行い、よいパスを出してシュートを打ってもらう“ミッドフィルダー”。疾患治療のために“フォワード=高度医療を行う医師”は必要ですが、そこにまずボールが届かなければ、ゴールを狙うことはできないのです。

“自らの足で歩いて帰れる”結果を目指して

“自らの足で歩いて帰れる”
結果を目指して

例えば、救急科に運ばれてくる患者さんに「胸が痛い」という症状があった場合、さまざまな理由が考えられます。そして、心臓の血管が詰まっている心筋梗塞である場合、ガイドラインでは救急車を呼んで90分以内に血流再開の処置をしなければなりません。

病院に着くまでの移動時間や、専門医につなぐまでの時間などを考えると、一刻も無駄にはできないため、私たちは救急車の搬送入口で患者さんを出迎え、処置室に運ぶまでの間にもできる限りの対処を行います。

この時の適切な判断と迅速な対応が、その後の専門医の治療を可能にし、実際に「救急車で搬送され、生死をさまよった患者さんが、治療を経て自らの足で歩いて退院できる」という結果につながっています。

各専門医とのスムーズな連携で総合的な治療が可能

各専門医とのスムーズな連携で
総合的な治療が可能

医療センターなどの先端・専門医療機関では高度な治療が受けられます。ただ、専門性が高い分、治療中に他の疾患が見つかっても、その疾患の治療ができる別の病院を改めて受診し直して治療に入らなければならず、時間や気力・体力を多く費やす事態に陥ってしまうことがあります。

しかし当院では、急性期医療を受けている最中に別の疾患が見つかった場合も、適切な診断を行い、各専門医と連携しながら、必要な治療を継続して受けることが可能です。これは、救急科を設ける急性期病院として、救急医とさまざまな疾患の治療ができる高度な技術と知識を持つ各科の専門医が、常に協力し合いながら治療に当たっている淀川キリスト教病院ならではの強みです。

がん治療などさまざまな疾患のケアをサポート

がん治療など
さまざまな疾患のケアをサポート

この強みは、三大疾患のひとつであるがんの治療に関しても当てはまります。
「極めて特殊な設備がある病院でなければ治療ができない」という特殊ながんなどの対応に関しては、専門性の高い病院で治療を受けることが最善であるため、そうした医療機関へつなぎますが、三大疾患を含め一般的な疾患の治療を行う場合、当院では治療中に別の疾患が見つかった際も、院内で総合的な対応が可能です。

がん治療は長期にわたることもあり、患者さんご本人やご家族も、心身共に疲労が溜まってしまうことも少なくありません。
そんな中で、がんとは異なる疾患、例えば心筋梗塞などが見つかった場合、またはじめから別の医療機関を探し、予約・診察・治療を受けるということは大きな負担となります。

当院は、救急科を持つ急性期病院として、日頃から他各科と密にコミュニケーションをとりながら連携して治療を行っているため、診療科ごとの垣根が低く、さまざまな疾患に対しても一貫した治療が可能です。そのことにより、治療に関わる患者さんやそのご家族の心身のご負担を、わずかながらでも軽くすることができるのではないかと考えています。
特に、当院でかかりつけの患者さんが具合が悪くなった場合、必ず当院で受け入れて治療を行います。

急性期医療と共に、総合的で高度な治療が可能である当院を、いざというときに頼れる存在として、また治療に悩んだ際のセカンドオピニオンとして、選択肢のひとつに覚えておいていただければ幸いです。

夏川 知輝

夏川 知輝

natsukawa tomoaki

役職:救急科部長、救急センター長

所属:救急科(集中治療科)

1975年に大阪府豊中市出身。
2003年に大阪市立大学を卒業後、箕面市立病院、大阪府立千里救命救急センター(現 大阪府済生会千里病院千里救命救急センター)、大阪大学医学部附属病院、大阪府済生会千里病院千里救命救急センター、春秋会城山病院、大阪府済生会千里病院を経て、2018年に淀川キリスト教病院救急科・集中治療科に副部長として着任する。
2022年に淀川キリスト教病院救急科部長、救急センターセンター長に就任する。