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循環器内科

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こんな症状ありませんか?

動悸

動悸とは心臓の拍動を自分で感じられる状態をいい、正常の人でも、運動直後や驚いたとき等に感じられます。貧血や甲状腺疾患、精神的ストレスなど心臓以外の病気でも生じますが、心臓の疾患(不整脈)としては以下のようなものがあげられます。

拍動の種類

正常の拍動

一定のリズムで1分間に60~70回拍動します。

洞性頻脈、発作性上室性頻拍、WPW症候群

一定のリズムで1分間に140~160回拍動します。正常の2~3倍の速さで拍動します。

上室性期外収縮、心室性期外収縮

一定の間隔の中に、タイミングをずらして拍動します。脈がとんだ感じに拍動します。

心房細動(慢性、発作性)

まったく、ばらばらに拍動します。

動悸の評価を行うための検査

  • 24時間心電図(ホルター)
  • 運動負荷検査(トレッドミル)
  • 心臓超音波(心エコー) など

なお、動悸は一時的なことが多く、発作時の心電図でしかわからないことがほとんどです。ご自身で橈骨動脈(手首の動脈)、頸動脈(首の動脈)で脈拍をチェックしていただき、診断していただくことが必要になります。

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。

胸痛

胃、食道に関連した病気

食事の前後で症状が出現することがあります。消化器内科のご受診をお勧めします。

肺に関連した病気

咳をしたり息を吸ったときに痛みがでたり、息苦しさを伴うことがよくあります。呼吸器内科のご受診をお勧めします。

筋肉、骨に関連した病気

圧痛、姿勢の変化で痛みが出現します。整形外科のご受診をお勧めします。

精神的な病気

安静時、就寝時、ストレスを感じるときによくおこります。精査の結果、明らかな異常が認められない場合は精神科、心療内科でご相談ください。

循環器・血管に関連した病気

大動脈瘤・大動脈解離

胸から背中にかけて突き抜けるような激痛が持続します。

不整脈

数秒から数分(ときには数時間)動悸や軽い胸痛を自覚します。
違和感として自覚する場合もあります。

狭心症

労作時に胸痛が出現することが多いですが、進行すると安静時にも自覚するようになります。
朝方にも胸痛を自覚することがあります。

心筋梗塞

30分以上胸痛が持続することが多いです。命にかかわりますので、そのような症状がある方は看護師に早めにお伝えください。

肺塞栓症、肺梗塞

足の静脈にできた血栓(血の塊)が肺に流れついて閉塞し、呼吸困難感と同時に胸痛として自覚することがあります。

胸痛の評価を行うための検査

安静時心電図、胸部X線、血液検査、CT
24時間心電図(ホルター)、運動負荷検査(トレッドミル)
心臓超音波(心エコー)、心臓核医学検査(心筋シンチ)など

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。

心臓について

心臓は4つの部分からできています。

  • 血管(冠動脈)
  • 筋肉(心筋)
  • 電線

各部分の障害が進行すると病気になり、さらに悪化すると心不全になります。

心筋(心臓を動かす筋肉)

心臓は全身に血液を拍出し回収するポンプの働きをしており、二対の心房・心室、つまり右心房、左心房、右心室、左心室から成ります。心臓のサイズは握りこぶしほどの大きさで、それぞれの壁は、心房よりも心室が、同じ心室でも左心室の方が厚くなっています。また、心臓は血液の逆流を防止するために4つの弁を持っており、弁は右心房と右心室、右心室と肺動脈、左心房と左心室、左心室と大動脈の間に存在します。

筋肉が伸びて心臓が大きくなると拡張型心筋症になります。(左図)
筋肉が分厚くなり心臓が大きくなると肥大型心筋症となります。(右図)

弁(血液の逆流を予防する扉)

(1)大動脈弁 (2)僧房弁 (3)肺動脈弁 (4)三尖弁と4つの弁があり、閉まらなくなる(a)と逆流が、開かなくなる(b)と狭窄が起こり心臓に負担がかかります。

刺激伝導路(心臓を動かす発電所、電線)

【(1)発電所(洞結節)】⇒電線(心房)⇒【(2)中継所(房室結節)】⇒電線(心室)

遅い不整脈

  • ●発電所不良・・・洞不全症候群
  • ●断線   ・・・房室ブロック

早い不整脈

  • ●闇の発電所・・・心房細動
  • ●闇の電線 ・・・心房頻拍、心室頻拍

冠動脈(心臓に栄養を送る血管)

正常の血管

心臓に栄養を送る血管を冠動脈といいます。

狭心症

(1) 動脈硬化に伴い血管が細くなると狭心症冠動脈

心筋梗塞

(2) 詰まってしまうと心筋梗塞になります。

冠攣縮性狭心症

(3) 血管自身が痙攣して細くなる狭心症もあります。

足の浮腫(むくみ)

体の臓器に障害が生じ、水分バランスが崩れたり、局所的に感染が生じたりすると、下半身にむくみが現れます。
原因がよくわからない特発性の場合もあります。病状によっては、内科だけでなく皮膚科も受診する必要があります。

浮腫(むくみ)の症状がでる主な原因

  • 心不全
  • 腎不全
  • 静脈血栓症
  • 甲状腺機能障害
  • 肝疾患、低栄養
  • リウマチ・膠原病
  • 感染
  • 高齢、運動不足
  • 特発性浮腫(むくみ)

足のむくみの原因を調べるための検査

  • 血液検査
  • 心臓超音波(心エコー)
  • 下肢静脈エコー
  • 下肢造影CT
  • 下肢MRI     など

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。

めまい・失神

めまい・失神の原因は、大きく分けて次の3つがあります。

  • 循環器的な問題
  • 頭蓋内の問題
  • 耳鼻科的な問題

循環器的な問題の場合

低血圧などの自律神経の異常や不整脈などが原因となることがあります。

頭蓋内の問題の場合

脳の血管の閉塞や出血、腫瘍などがあります。

耳鼻科的な問題の場合

耳鼻科的な問題については耳鼻科を受診していただきます。
病状によっては、入院して精査することもあります。

めまい・失神の原因を調べるための検査

  • 24時間心電図(ホルター)
  • 運動負荷検査(トレッドミル)
  • 心臓超音波(心エコー)
  • 他の内科的検査
  • 頸動脈エコー
  • 頭部CT
  • 頭部MRI

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。

高血圧

血圧上昇の原因として大きく2つに分けられます。

本態性高血圧

動脈硬化に伴い、血圧が上昇します。

2次性高血圧

病気の症状の1つとして血圧を上げるホルモンが増加し、血圧が上昇します。病気の改善に伴い血圧が低下することがあります。

高血圧が持続/放置すると、脳や心臓、腎臓などの動脈硬化が進行し脳梗塞、心筋梗塞の原因になる可能性があります。その障害の程度や2次性高血圧の評価を行うため以下の検査を行います。140以下/90以下でのコントロールを目指します。

障害の程度や2次性高血圧の評価を行うための検査

  • 心臓超音波(心エコー)
  • 頸部血管エコー
  • 腹部エコー
  • CT
  • 腎臓MRI
  • 腎動脈エコー
  • 特殊採血(レニン・アルドステロンなど、一般の検診などでは調べません。)

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。

不整脈

脈拍が正常よりも速く(100/分以上)あるいは正常よりも遅く(60/分未満)打つ場合、あるいは不規則に打つものを不整脈といいます。不整脈には健康な人にも見られる、運動時の洞性頻脈や睡眠中の洞性徐脈、期外収縮などがありますが、動悸の原因になる心房細動や発作性上室性頻拍など、少数ですが致死的な心室細動や心室頻拍、完全房室ブロックなどがあり、不整脈の種類と基礎心疾患の有無が重要です。

不整脈の種類や重症度を調べるための検査

  • 心電図
  • 24時間心電図(ホルター)
  • 心臓超音波(心エコー)
  • 運動
  • 負荷検査(トレッドミル)

※患者さんの病状により検査内容が変わることがあります。
※専門用語に関してはインターネットなどで検索できるように省略していません。