腎臓内科研修プログラム
当科研修 の特色 |
![]() 関連の深い、糖尿病・内分泌内科、リウマチ膠原病内科、循環器内科を始め、多くの科からコンサルトをいただいており、幅広い疾患を経験することが出来ます。腎移植に関しては移植施設へ紹介していますが、それ以外の内科後期研修、腎臓専門医、透析専門医取得で要求されるような疾患を網羅しています。 教育面では、毎週の抄読会、カンファレンスに加え若手医師向けレクチャーも月1回行っています。腎臓を窓口として全身を診るよう心がけています。 |
---|---|
認定施設 | 日本腎臓学会研修施設 日本透析医学会専門医認定施設 |
一般目標 | 内科全般のgeneralistとしての能力と、腎臓病学、血液浄化療法におけるspecialistとしての能力を、いずれも高いレベルで習得することを目標とする。 |
行動目標 サブスペシャリティ研修をふくむ |
0)基本方針:病歴、身体所見、基本的な検査の正確な解釈、カルテ記載という基本事項をまず確実に抑える。 その上で、専門的な知識の向上と、技術の習得いずれも重要視している。 ERからの緊急入院やICU患者への対応など、迅速かつ安全・確実に対応できることも求められる。 1)関連する基礎科目の理解 -腎臓の解剖学・生理学:基本 -薬理学:腎機能に応じた用量調節、薬剤性腎障害 -生化学:栄養指導に必要 -循環器の解剖学・生理学:血圧・体液管理、透析の目標体重設定に必要 2)腎疾患に対する知識:疫学、主要症状、身体所見、検査結果、治療方法 3)他科からのコンサルテーションに対して適切な診療ができる。 4)患者、コメディカルスタッフとのチームワークが構築できる。 5)当科で特に習熟すべき検査・手技・治療法:目的・方法・合併症を理解し、患者へ説明・実施ができる。 (ア)血液ガス、尿検査(検尿、尿沈渣、尿化学) (イ)超音波検査:腹部、心臓、シャント (ウ)透析用カテーテル留置(短期留置型・長期留置型) (エ)腎生検(手技・組織結果の判定を含む) (オ)胸水穿刺、腹水穿刺 (カ)シャント作製時期の判断(手術は形成外科に依頼) (キ)体外循環:透析導入時期の判断。血漿交換など適応判断と施行。 6)薬物療法:当科で特に習熟すべき薬剤(抗生剤など一般的な薬剤は除く) (ア)輸液、電解質製剤 (イ)利尿薬 (ウ)降圧薬 (エ)ステロイド、免疫抑制剤 (オ)腎機能に応じた投与調節、薬剤性腎障害に関する知識 7)栄養指導・食事療法 CKD、透析患者:カロリー、蛋白質、電解質異常などの観点から、専門的な指導が必要。生化学の理解が必要。 |
週間スケジュール
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 透析/ 病棟診療 |
透析/ 病棟診療 |
腎外来/ レクチャー |
透析/ 病棟診療 |
透析/ 病棟診療 |
透析/ 病棟診療 |
午後 | 病棟診療 文献抄読会 |
病棟診療 | 腎生検/ カンファ~回診 |
内科医局会 | 病棟診療 |
当院初期研修医 腎臓内科ローテーションの一日
診療実績

入院治療成績 | 2017 | 2018 | 2019 |
---|---|---|---|
腎炎 | 48 | 58 | 19 |
血管炎・膠原病 | 3 | 9 | 11 |
糖尿病性腎症など | 11 | 14 | 24 |
急性腎障害 | 19 | 26 | 10 |
慢性腎不全 | 125 | 120 | 156 |
シャントトラブル | 18 | 11 | 2 |
PD腹膜炎 | 1 | 0 | 1 |
その他感染症 | 10 | 12 | 19 |
電解質異常等 | 79 | 100 | 14 |
透析実績 | |||
新規透析導入件数 | 51 | 43 | 63 |
維持血液透析 | 88 | 85 | 83 |
腹膜透析 | 4 | 3 | 3 |
検査件数 | |||
腎生検 | 30 | 27 | 27 |
【腎生検】
他科からの依頼にも迅速に対応しています。リウマチ膠原病内科以外にもコンサルトをいただいており、その中には、IgG4関連疾患、免疫チェックポイント阻害薬による腎障害、溶血性貧血による腎障害など、希少な症例もみられました。
【文献抄読会】
腎疾患、血液浄化療法に関連した英語文献を交替で紹介します。内科後期研修医には、自分のサブスペシャリティーと腎臓内科の境界領域の内容を読んでもらう事が多いです。
例:神経内科希望-CKD・透析患者のAFと抗凝固剤 消化器内科希望-HUS など
【腎臓病レクチャー】
第2水曜日の12時~研修医・後期研修医向けレクチャーを行っています。テーマは、AKI、CKD、透析、各種電解質異常、血液ガス、輸液、尿検査の見方 など
最近の学会発表
日本腎臓学会 | 日本透析医学会 | 日本内科学会 | その他 | |
---|---|---|---|---|
2018年度 | 西部×1 | 総会×1 | 地方会×2 | |
2019年度 | 総会×2 西部×1 |
ERA-EDTA×1 医療の質・安全学会×1 |
スタッフ構成 | 主任部長1名、透析センター長1名、医長1名、医員2名 |
---|---|
学術活動 | 日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、およびそれらの地方会などの学術会議で1年に1回以上発表を行う。 後期研修医の間に、論文発表を目指す。 |
専門医資格の取得 | 内科専門医 腎臓内科専門医(会員歴5年以上、研修施設で3年以上研修必要) 透析専門医(会員歴3年以上、認定施設で5年以上研修必要) 大学院への希望があれば、大阪大学などへの進学が可能である。 |