心臓血管外科
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概要

淀川キリスト教病院の心臓血管外科は、成人の心臓や血管の手術を要する疾患の多くに対応しています。弁膜症、冠動脈疾患、大動脈疾患、不整脈手術、心臓腫瘍、末梢血管手術まで幅広く治療しています。
循環器内科と連携し、カテーテル治療や薬物療法を含めた治療選択肢を検討し、一人ひとりの患者さんに合わせた最適な方針を決定します。
特徴
- 低侵襲心臓手術(MICS)
当院は低侵襲心臓手術(MICS)の先行施設であり、近畿地方以外からも紹介患者さんを多く受け入れています。
当科の佐藤医師は日本低侵襲心臓手術学会指導医に認定されており、2025年9月現在、全国でわずか46人しかいないMICS指導医の一人です。
胸骨を切らずに行うMICSは、創部が小さく、術後の痛みや骨の癒合に伴う生活制限が少ないのが特徴です。美容面、社会復帰の早さを重視する患者さんにも選ばれています。
- ウルフ・オオツカ法
心房細動に対する外科手術「ウルフ・オオツカ法」の先行施設として、近畿圏外からも手術希望の方を受け入れています。心房細動で、抗凝固薬を飲むことによって出血で苦しんでいる方、脳卒中になってしまった方にメリットのある治療を提供できる可能性があります。また、カテーテルアブレーションで改善しなかった患者さんにも対応できることがあります。 - 大動脈瘤治療
胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤ともにステントグラフト治療が可能です。
分枝再建を要する複雑な胸部大動脈瘤にもハイブリッド治療で対応します。
- 心臓血管外科専門医認定修練施設(基幹施設)
2024年の基準改定後も、当科は心臓領域の基幹施設として認定されています。
これは手術件数や診療体制および教育体制が一定以上の水準にあることを意味します。
チーム医療
当院は心臓血管センターとして、循環器内科と心臓血管外科が常に情報共有しながら治療方針を決定します。
さらに麻酔科、集中治療医、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士、薬剤師、看護師など多職種が参加するカンファレンスを定期的に開催し、全員で治療にあたります。
リハビリ・栄養管理
- 心臓リハビリテーション
入院時から理学療法士が介入し、運動能力を評価して術後目標を設定します。
術後は筋力・心肺機能の回復を目指した段階的な運動療法を行います。退院後も外来で心臓リハビリを継続される方もおられます。
- 病棟管理栄養士
食欲の低下や食事制限がある患者さんでも、回復に必要な栄養を確保できるよう個別対応しています。リハビリ進捗や検査データも確認して食事内容を調整します。必要に応じて栄養指導もおこなっています。
病棟体制
- 心臓血管外科に専従の診療看護師が在籍しており、心臓血管外科医と密接に情報の共有と方針の確認をしています。そのため、より一層、患者さんに寄り添った治療を提供することができます。
- 心臓血管外科チームは基本的に朝夕の2回病棟を回診し、患者さんやご家族と情報を共有します。
ICU管理
集中治療専従医と連携し、ICU入室中も心臓血管外科医が毎日朝夕2回回診します。重症患者にも一貫した治療が行える体制です。
遠方患者さんへの対応
遠方から来院される方のために、質問フォームやオンライン診療を活用して術前の相談を行います。転院調整や術後のフォローアップもオンラインで可能な場合があります。


