診療科・部門 / 外科系診療科

心臓血管外科

病気・検査・治療

治療スケジュールについて

心臓血管外科では重症度や緊急度にあわせて手術が行われます。救急外来受診直後に緊急手術が行われる事もありますが、通常は患者さんのご希望を考慮して手術の日程を決めます。

手術当日から全身状態が安定するまでは、通常2〜3日前後の間、集中治療室で治療が行われます。その後、退院までは全身状態・年齢・術後検査内容などで異なりますが、1~3週間前後です。退院後はかかりつけ医の先生に治療を受けていただきますが、状況により定期的に当院にも通院していただくことがあります。

病気について

狭心症・心筋梗塞

心臓の筋肉(心筋)に血液を運ぶ「冠状動脈」が狭くなり、あるいは詰まり、心筋の活動に必要な量の血液が流れなくなって起こります。
心筋が回復する可能性がある場合が狭心症で、心筋が死滅(壊死)すると、その部分は回復せず心筋梗塞を発症します。
狭心症や、心筋梗塞による破裂・拡大などの合併症は必要に応じて手術を行い、冠状動脈の血流が障害された部分をバイパスする別の血流の経路を作成します(冠状動脈バイパス術)。適応がある場合は、体外循環(人工心肺)を使わずに、心臓が動いている状態で手術を行います。

心臓弁膜症

「弁」は、心臓に4か所あります。血液が円滑に流れ、また、逆流を防止する構造になっています。変性・感染・炎症などでその機能が傷害されると、心臓が弱り、息切れ・全身倦怠感・胸痛・浮腫などが生じます。
手術では、傷んだ心臓の弁を修復(弁形成術)あるいは人工の弁で置き換える手術(弁置換術)を行いますが、できるだけ自己組織を温存し、人工物の移植を少なくするように工夫しております。

大動脈解離症

大動脈壁の内と外の層が剥がれていく病気です。破裂や血流の途絶する危険性があります。いずれも、カテーテルでの治療もありますが、多くは心臓血管外科で人工血管に置き換える治療が行なわれます。

大動脈瘤

大動脈が風船のように拡大する病気です。症状がなくても、サイズ・拡大する速さ・形・大動脈壁の性状などによっては、破裂する危険性があります。大動脈瘤の破裂を防止するために、傷んだ動脈を人工血管で置き換えます。