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緩和医療内科・ホスピス

Q&A

入院について

ホスピス・緩和ケア病棟の入院予約のために、家族にはどのようなことが質問されるのですか?

現在の患者さんのつらい症状、食事摂取量、排泄の状況についてお尋ねします。また、患者さんとご家族の病名・病状の理解、ホスピス・緩和ケア病棟に対する希望、今後の見通しや生命予後などについて、ご家族の代表者と介護を中心にしておられる方にお尋ねします。

入院中にできること

積極的な治療はできますか?

ホスピス・緩和ケア病棟では、がんの治癒を目指した積極的な治療は行いません。

輸血はできるのですか?

症状の改善を目的とした、2週間に1回程度の定期的な赤血球輸血であれば可能です。緊急の輸血や特殊な輸血(血小板輸血など)、白血球を増加させる薬剤(G-CSFやGM-CSFなど)の投与は行っておりません。

点滴はしてくれるのですか?

脱水に伴う苦痛を和らげる治療として点滴をすることは可能です。しかし、体のむくみや腹水・胸水の量によっては、たくさんの点滴をすることによって逆に苦痛が強くなる場合があるため、苦痛を和らげるために点滴を控えることもあります。体調に合わせて相談していきます。

人工透析・腹膜透析をしているのですが、ホスピス・緩和ケア病棟への入院は可能ですか?

透析を継続しての入院はお受けすることができません。

ホスピス・緩和ケア病棟入院中の民間療法は可能ですか?

民間療法は実施しておりません。

その他

ホスピス・緩和ケア病棟と一般病棟はどのような違いがありますか?

ホスピス・緩和ケア病棟は、明るく、広く、静かで、あたたかい環境となるように工夫されております。そのほか、家族控室、キッチン、デイルーム、面談室などがあります。 また、医師や看護師のほかに、薬剤師、理学療法士、作業療法士、栄養士、チャプレン、ボランティアなどがチームを組んで、あらゆる面から患者さんのお世話にあたります。

ホスピス・緩和ケア病棟は、がんを主とした治癒困難なご本人さまが、その人らしい”生”を全うできるように援助するところです。そのために、まずご本人さまの苦痛をできる限り軽減できるように努力しています。また、十分に話し合って、ご本人さまの必要に出来る限りお応えします。また、ご家族へのケアも大切であると考えています。

ホスピス・緩和ケア病棟に入院するまでに、容態などの変化がある場合には、どうしたらいいですか?

もともとの主治医・病院にご相談ください。

長期の入院ができないのはなぜですか?

当院ホスピス・緩和ケア病棟では、生命予後1,2か月以内と予測されている方を入院対象にしておりますが、ご入院後に症状が落ち着き、ホスピス・緩和ケア病棟でない環境でも長期療養が可能な状況になられた場合、長期にホスピス・緩和ケア病棟に入院していただくことは難しいと考えます。 当院ホスピス・緩和ケア病棟への入院を希望される多くの患者さんが待っておられるため、場合によっては在宅療養、転院をご検討いただく場合があります。

入院するために患者が病名を知っている必要はありますか?

重篤な病気を抱えた患者さんにとって一番大切なのは、うそのない真実のコミュニケーションであると私たちは考えています。したがって原則として病名とホスピス・緩和ケア病棟で行われる医療をご理解されている患者さんを入院の対象者としています。

患者があまり厳しい生命予後(残り時間など)の話は聞きたくないと言っているのですが、きちんと病状を話していなくても、ホスピス・緩和ケア病棟に入院できますか?

原則として患者さんご自身が、がんであることをご存知で、がんを治す治療が出来ない事を理解したうえでホスピス・緩和ケア病棟にご入院いただいております(認知症や意識障害の方にも、状況に応じて病名や病状を正直にお伝えさせていただいております)。 ただし、詳細な生命予後の期間について患者さんご自身が聞きたくない場合には、無理にお話しすることは必要ないと考えています。

認知症があってもホスピス・緩和ケア病棟に入院はできますか?

認知症があってもホスピス・緩和ケア病棟への入院はできます。しかし、ホスピス・緩和ケア病棟は全室プライバシーを重視した病室になっております。したがって、徘徊の強い患者さん、安静が保たれず転倒・転落の多い患者さんに配慮された環境ではありませんので、ホスピス・緩和ケア病棟への入院をお勧めできない可能性があります。

キリスト教を信じていなくても入院できますか?

当院のホスピス・緩和ケア病棟は、キリスト教を基盤としていますが、患者さんの信仰や宗教は自由です。お一人おひとりの信条を尊重しています。