診療科・部門 / 外科系診療科

脳神経外科

病気・検査・治療

病気について

脳腫瘍

脳腫瘍は、頭蓋内を構成する組織から発生したり、他の臓器から転移した腫瘍の総称です。この中には、がんに相当する悪性腫瘍から成長速度の遅い良性腫瘍まで、すべて含まれます。
最近、MRIの進歩により、簡単に頭蓋内の情報が得られるようになり偶然に発見される脳腫瘍が増えています。

おもな治療法

多くは良性腫瘍で、外科的切除を行います。腫瘍摘出術をおり安全に行うため、当院では手術室に最新CTを配備しています。さらにナビゲーションシステム、神経機能モニタリングを併用してより安全により確実に手術を行っています。
術後は病理診断結果に基づいて、標準治療としての後療法(放射線治療、ガンマーナイフ治療、化学療法など)を行なうことがあります。

下垂体腺腫

ホルモンの中枢である脳下垂体に発生する腫瘍により、周囲組織(正常下垂体・視床下部・視神経等の脳神経など)の機能が障害されたり、腫瘍自体からホルモンが過剰に分泌されることによりさまざまな症状を呈します。

おもな治療法

  • 経鼻経蝶形骨洞到達法による腫瘍摘出手術
    当院では、1998年より耳鼻咽喉科医と協力して、内視鏡下に鼻腔および副鼻腔の一部である蝶形骨洞を経由して腫瘍を摘出しています。
  • 開頭法による腫瘍摘出術
    大きな腫瘍や経鼻経蝶形骨洞近接法で十分摘出し得なかった場合に有効です。
  • 内服薬による治療
    プロラクチンや成長ホルモンを産生する下垂体腫瘍に対して有効な場合があります。ただし、副作用など種々の問題点があります。
  • 放射線治療
    腫瘍以外の正常組織にも放射線が照射されるため補助的に行なわれることがほとんどです。
  • ガンマナイフによる治療
    腫瘍に限局して照射するため、正常脳部分への被曝を最小にすることができ、その治療効果も確認されています。ただし、大きな腫瘍では適応となりません。

膠芽腫に対する腫瘍治療電場療法について

くも膜下出血

中年期、突然の激しい頭痛、吐気、嘔吐で発症、出血の程度により、頭痛が軽微なとき風邪と間違えられる程度から、急激に心肺停止にいたる重篤例まであります。約85%は脳動脈瘤の破裂が原因となります。初回出血で、症状は軽微でも再破裂を起こすと救命は困難になり、このため早期診断、治療が極めて大切です。

おもな治療法

治療として、開頭術による動脈瘤根治術、動脈瘤内にコイルを充填する血管内手術があります。また、動脈瘤の大きさ、部位、全身状態などを考慮し治療方法を決めています。

健康管理増進センター(人間ドック)で行なっております「脳ドック」は、未破裂の脳動脈瘤の有無を検査しています。