診療科・部門 / 外科系診療科

乳腺外科

病気・検査・治療

検査・診断

乳がんの検査はマンモグラフィと乳房超音波検査にて行っていますが、2016年1月より乳房を3次元撮影できるトモシンセシス技術を搭載したマンモグラフィ装置が導入され、より精度の高い検査ができるようになりました。
乳がんの診断では通常、細胞診や組織診(針生検)を行っていますが、診断が困難な場合はより多くの組織を採取できる超音波ガイド下マンモトーム生検を行う場合があります。

手術

近年は、乳房温存術と乳房全摘術が主流となっています。腋窩リンパ節に対しては、ラジオアイソトープ法と色素法を併用して数個のリンパ節のみを摘出するセンチネルリンパ節生検を行っており、腋窩郭清を省略する症例も増えています。センチネルリンパ節や乳腺断端は手術中に病理診断科で迅速検査を行い、がんの取り残しがないかを確認します。

乳房再建

乳がんの範囲が広い場合には乳房全摘術を行いますが、近年では失った乳房をもう一度つくる乳房再建が増加しています。当院は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の乳房再建実施施設認定を受けており、形成外科との連携のもと乳がん手術と同時に再建手術が可能となっています。

薬物療法

進行乳がんの場合や、がんが大きいけれども温存術を希望される場合には手術前に化学療法(抗がん剤)を行います。手術後には、乳がんのタイプや腋窩リンパ節転移の数などの病理結果をふまえて、一人ひとりに合う治療を化学療法、内分泌療法、分子標的治療薬から選択します。腫瘍内科、専門・認定看護師、薬剤師との連携のもと化学療法は外来化学療法センターで行っています。

放射線治療

乳房温存術や一部の乳房全摘術では術後の再発予防のために放射線治療が必要となってきます。また乳がんが転移した場合に症状緩和の目的で放射線治療を行う場合があります。当院では放射線治療専門医のもと治療を行っています。

緩和医療

乳がんの再発で痛みや呼吸困難などの苦痛を認める場合は、乳腺外科での治療と同時に緩和医療内科とも連携して患者さんが苦痛と感じる症状を軽減することを目指します。