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皮膚科


概要

皮膚に何かあれば診させていただきます

アトピー性皮膚炎・薬疹などを専門としていますが、基本的に皮膚に何か変化があればそれは全て診療の対象になります。体の一部の皮膚が赤くなれば皮膚科だけれども、全身の皮膚が赤くなれば内科だろう、とは思わないで下さい。発熱などの症状を伴っていても、皮膚に何か出ていれば皮膚科で判断し、必要に応じて内科などに紹介することができます。 当皮膚科では手術はしておりませんが、簡単な処置や皮膚腫瘍(できもの)の診断に必要な組織検査などはしています。熱傷や外傷、皮膚の腫瘍などで外科的な手術が必要なものは本院の形成外科へ紹介しておりますが、手術を要しないものは当科でフォローいたします。 薬疹などは、治療と同時に、患者さまの協力を得ながら原因をつきとめていく検査を行っています。

患者さまとのパートナーシップを大切に

アトピー性皮膚炎は、玉置昭治前部長の方針を受け継いで、情報の整理をしながら患者さまとのパートナーシップを大切にして、疾患の克服をはかります。ステロイドを使いたくない、止めたいという患者さまには、その意味するところを理解していただきながら、お互いの納得のいく形で離脱・治癒を目指します(自然なステロイドの離脱は疾患の克服と同じ意味を持ちます)。 成人型アトピー性皮膚炎に「脱ステロイド療法」を提唱された玉置昭治部長は2008年3月末日をもって、定年退職されました。 玉置部長退職後も、当院皮膚科の治療方針、疾患の考え方、ステロイドの考え方などに変更はありません。

  • 当院のアトピー性皮膚炎に対する出版物

「アトピー徒然草」 著者:中村 敬(淀川キリスト教病院皮膚科部長) 文芸社より2007年に新風舎より出版しましたが、新風舎が倒産したため2009年に文芸社より新たに出版しました。当院で加療されていた患者さまが、患者さま同士の交流をもつために機関紙を発行し(現在は休刊されています)、そこで連載させていただいたものを、新たに作り直して「本」にしたものです。 当院のアトピー性皮膚炎に対する考え方や、情報の整理の仕方、治療の在り方などをまとめています。特に入院を考えて遠方よりお越しになる方は、一度読んでいただければ、当院での加療がどういうものかお分かりになるかと思います。現在は販売されておらず、文芸社HP内「みんなの本町」にて無料でダウンロードできるようになっています(無料会員登録が必要です)。

外来受診について

皮膚科は完全予約制となっております(アトピー性皮膚炎の方は、下記の「アトピー性皮膚炎の方の外来受診について」をご確認ください)。

初診の方は、かかりつけ医を通して当院の「地域医療連携センター」で予約をお取りいただきますようお願いいたします。ただし、当科受診中の患者さまの病状急変時の予約は不要です。

アトピー性皮膚炎の方の外来受診について(完全予約制)

◆毎週水曜日(午前)にアトピー性皮膚炎の専門初診の枠がございますので、詳しい説明が必要な方はご利用ください。

◆アトピー性皮膚炎の方に関しては、受診の際の紹介状の有無は問いません(要予約)(紹介状をお持ちでない場合は、初診時に選定療養費が発生いたします)。

 

お問い合わせ/アトピー性皮膚炎外来のご予約

受付時間
平日 12:00–16:30
TEL  0120-364-489

スタッフ紹介

中村 敬

役職 副医務部長、皮膚科部長
学会専門医・認定医 日本皮膚科学会皮膚科専門医

笹川 賀生

役職 医員
学会専門医・認定医  

中村 彩

役職 医員
学会専門医・認定医  

病気について

アトピー性皮膚炎

当院ではステロイドを使いたくない、または、ステロイドを止めたいアトピー性皮膚炎の患者さまに入院治療の場を提供しています。アトピー性皮膚炎を根本的に治療できる薬剤は現在まで開発されておらず、現在ある皮膚症状を効果的に抑えることができる薬剤はステロイド軟膏とプロトピック軟膏だけです。それ以外の薬は、ある特別な患者さまに有効であったとしても他の多くの人には無効な場合がほとんどです。

しかし、ステロイド軟膏やプロトピック軟膏を使わなくても、アトピー性皮膚炎は治る病気であることも事実です。当院では、ステロイドやプロトピックを使わないでアトピー性皮膚炎を治す、その学習のために入院治療を行なうと位置づけています。入院で治ってしまうというわけではなく「入院してアトピー性皮膚炎を克服するためにどうしたらよいか学ぶ」ということがアトピー入院治療の原則です。

入院をして何をするか

入院治療の原則はいたって簡単です。間食を禁止して、好き嫌いをなくして病院の一般食を食べる。消灯時間(22:00)には布団に入り、眠れなくても横になる。昼間は外出したり、散歩したりする、というくらいです。その基本的な生活改善の上に、間違った情報を整理して、言いたいことが言えるように、オール・オア・ナッシングの考え方を変えていけるように指導をしています。

入院期間

入院してステロイドを止めた方は、リバウンドではありませんが、離脱皮膚炎が起こり徐々に悪化することがありますが、1週間ぐらいでピークを迎えます。そして徐々に良くなっていきます。1週間から2週間目にかけてはほっとされるのか、体力を回復しているのか、疲れがでるのか、昼間も寝ていることが多い方もいます。3週間目になると皮膚も徐々に改善されて入院生活も楽になられる方が多いようです。病院の食事はすこし少なめですから「腹八分目に医者要らず」です。胃袋もすこし小さくなるのでしょうか。お腹もすかなくなるようです。行動も活発になり4週間目に退院です。あくまで一般論ですが、このような経過が多いように思います。このように当院の入院期間は4週間を目安にしています。

自己免疫疾患

本来できてはならない自己の成分(細胞の核、細胞膜、ミトコンドリア)などに対する抗体ができて、自己の成分と抗体が反応して症状が出る疾患です。エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、水泡症などが含まれています。

おもな治療法

治療の基本は、抗原抗体反応を抑えることです。症状によってはステロイド外用剤で充分な効果をあげることができる例もありますが、多くの場合は、1ヶ月くらい入院してステロイド剤の内服、点滴がおもな治療法です。

治療スケジュール

約1ヶ月の入院

水イボ

水イボ、百イボといわれ、子どもがよくかかる伝染性軟属種はウィルスにより起こります。水疱瘡(みずほうそう)やハシカ、風疹と同じウィルス性疾患です。

水イボの移り方

水疱瘡、ハシカや風疹は飛沫(ひまつ)感染と言って、咳から移ります。水イボは直接の接触により移ります。目に見えないような傷があるところに水イボのウィルスがつけば移ります。そのため、スイミング・スクールで移りますし、アトピー性皮膚炎のように皮膚に傷のある人は移りやすいです。

水イボの治り方

水疱瘡、ハシカや風疹は高熱が出たりして、場合によっては入院治療を要する場合もありますが、基本的には自然に治ります。この自然に治る力は人間に備わっている免疫のおかげです。一度免疫ができると二度と同じウィルスにはかからないため、ハシカや風疹に二度かかることはありません。(ただし、免疫抑制剤を使っている人や高齢などで免疫力が落ちている場合に二度かかる場合がまれにあります)。病気になる前に、この免疫をつけて病気にかかりにくくするのがワクチンです。

水イボは自然に治ります。しかし、このウィルスは皮膚に感染するだけで血液やリンパ腺に入らないためなかなか免疫ができません。したがって治るまでに6ヶ月から長い人では2年もかかる場合があります。この間に広がって100~200個になる場合もあります。

水イボの治し方

ウィルスによる病気は、免疫力により自然に治ります。そのため、水イボに対する免疫が早くできるようにするのが良いです。昔からイボにはハトムギやヨクイニンが効くと言われています。イボ取り地蔵やイチジクの汁などの民間信仰や療法は免疫ができるのを待っていたり、無理に炎症を起こしてウィルスが皮膚のほう(真皮)に落ちて免疫を担当するリンパ球に出会うようにし免疫をできやすくしようとする治療とも考えられます。いずれにしても、免疫ができれば治る病気です。

今の段階での一番確実で早く治る治療法は、ピンセットで除去する方法です。よほど大きい物でない限り傷にならないで治ります。硝酸銀で焼く方法も簡単に行なわれています。

普通のイボ(尋常性疣贅)の場合

水イボとは少し違いますが、表面がカリフラワーのようになっている普通のイボ(尋常性疣贅)も子どもに多い病気です。このイボも水イボと同じくウィルスの仲間です。やはり免疫ができれば自然に治ります。水イボよりも免疫ができにくく20年も続いている場合もあります。このような免疫にできにくい場合はそこに直接注射をしたり、凍結療法といって液体窒素を凍らせたり、電気で焼いたり、切って取る場合もあります。子どもの足の裏にタコやウオノメができたと来られるのは、このイボを間違ってタコやウオノメと思われている場合がほとんどです。

水虫

水虫、セニタムシ、シラクモは、人間にはえるカビです。これらは皮膚の角層という垢になって落ちる層で繁殖します。普通の状態では、それより深い生きている表皮細胞の中には入りません。水虫ではちいさな水泡ができますが、あの水泡の中に菌がいるように思っている方がいらっしゃいます。この変化は、患者さまのからだが水虫の菌(カビですが)に反応して湿疹と同じアレルギー症状を起こしているわけです。もちろん水泡の中に菌はおらず、水泡の上の角層に潜んでいます。

タムシ、ゼニタムシの場合

水疱瘡、ハシカや風疹は飛沫(ひまつ)感染と言って、咳から移ります。水イボは直接の接触により移ります。目に見えないような傷があるところに水イボのウィルスがつけば移ります。そのため、スイミング・スクールで移りますし、アトピー性皮膚炎のように皮膚に傷のある人は移りやすいです。

水虫の場合

水虫もタムシも同じ菌のため、同じように良く効くはずです。しかし、水虫の場合は角層の厚い場所にできるため、薬がなかなか菌のところへ行きません。そのために毎日続けて塗っても治るまでに3ヶ月から半年ぐらいかかります。この間に痒みが取れたために薬を止めてしまって、再発を繰り返すというのが一般の経過です。これが水虫は治らないと思われている原因のひとつです。ハシカなどのウィルス性の病気は一度かかると免疫ができて2度とかかりませんが、水虫では免疫はできませんから一度治っても何回でもかかります。その間隔が短いと治っていないようにみえます。

爪に水虫がつきますと、白く濁った爪になります。この爪の治療は、薬を3ヶ月~6ヶ月間飲み続ける必要があります。

薬疹

薬疹の症状とはどんなものか?

  • ・多形紅斑と播種状紅斑丘疹型は、体幹を中心にハシカのように4,5日から1週間程度発疹が続くものをいいます。播種状紅斑丘疹型は麻疹型とも言われるように、ハシカや三日バシカに似た発疹になります。アレルギーで起こります。
  • ・蕁麻疹型薬疹は、蚊にかまれたときのように膨れるような発疹から、全身が真っ赤になったり、腫れたりする症状をきたします。場合によってはショックになることもある重篤な臨床症状ですが、跡形を残さないで1日以内に軽快、治癒してしまうことが多い臨床型です。アレルギーで起こります。
  • ・アスピリン不耐症の症状は蕁麻疹と同じですが、アレルギーで起こるのではありません。全身が真っ赤になるというよりは、たらこのように唇が腫れたり、顔全体が腫れたりすることが多いといえます。そして2日くらい続くことが多いといえます。
  • ・固定薬疹は薬を内服するたびに同一場所に類円形、紫調の発赤や水泡を繰り返し、治った場合は色素沈着を残します。繰り返すたびに数が増えたり、範囲が拡大したりします。この形もアレルギーで起こります。
  • ・紅皮症型は文字どおり、全身の皮膚が真っ赤になります。蕁麻疹型のように短期間で軽快するのではなく、1週間ほど続くことが多く、落屑を伴って治ります。大部分はアレルギーで起こります。
  • ・その他の薬疹として光線過敏症型薬疹、スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症、薬剤熱などがあります。

臨床像と薬剤内服開始から発症までの期間

多形紅斑型、播種状紅斑丘疹型、紅皮症型などの遅延型アレルギーによる場合は薬剤投与開始後24時間以内に発症する例と、6日目から2週間の間に発症する例が多いといえます。薬剤投与開始後3日目、4日目の発症例はありませんでした。
24時間以内に発症している例は、以前にその薬を使ったことがあり、その薬に対するアレルギーを獲得していたからです。6日目から2週間の間に破傷する例は薬を使い続けることにより、個体がその薬に対してアレルギーを獲得して発症したといえます。
一方蕁麻疹型薬疹は、多くの例では薬剤内服6時間以内に発症しています。なかでも帯部分は1時間以内に発症しています。これは原因薬を以前に使用したことがあり、すでにアレルギーを獲得していたからです。初めて飲む薬でアレルギーは起こりません。また、薬を飲み続けて3、4日目に発症した例はありません。
アスピリン不耐症は、1時間以降から12時間以内に発症し、固定薬物は1時間以内に発症する例から24時間までと発症時期は幅があるといえます。