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泌尿器科

WAVE(経尿道的水蒸気治療)

当院では、前立腺肥大症に対する新しい治療法として、従来から実施している薬物療法、経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)、経尿道的前立腺切除術(TUR-P)に加えて、経尿道的水蒸気治療(WAVE)を導入しました 。

WAVE(経尿道的水蒸気治療)とは?

水蒸気治療は、Rezūm™(レジューム)システムを使用して、尿道から前立腺に高温の水蒸気を注入し、肥大した部分を縮める治療です。水蒸気の熱の力で前立腺細胞を壊し、時間をかけて体に吸収させることで、尿の通りを改善していきます。
従来の電気メスやレーザーを用いた手術と比べて、出血などの合併症率が低いとされるほか、尿道粘膜や性機能温存が可能となりました。

治療の流れ

  • デリバリーデバイスを尿道から挿入し、治療部位(前立腺)に高温の水蒸気を注入します。
  • この熱によって治療部位の前立腺細胞が破壊され、その後約1〜3ヶ月かけて自然に体内に吸収されていきます 。
  • 肥大していた前立腺が小さくなることで、前立腺肥大症に伴う症状が緩和されることが期待されます 。

従来の治療法との違い

前立腺肥大症の手術には、他にも様々な方法があります 。それぞれの治療方法にはメリット、デメリットがあり、患者さんの症状、既往歴や全身の状態、そしてご希望などをもとに、担当医が選択肢をご提案します 。

薬物療法α遮断薬、抗男性ホルモン薬、漢方薬などで排尿障害を改善させます。
経尿道的ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)尿道から内視鏡を入れ、レーザーで前立腺内腺を核出(くりぬく)して、細片化して吸引する手術です。出血が少なく近年は標準手術になりつつあります。(約1週間の入院)
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)尿道から内視鏡を入れ、その先についた電気メスで前立腺を削り取り、狭くなった尿道を中から広げる方法です。(10日~2週間の入院)
経尿道的水蒸気治療
(WAVE)
尿道から前立腺に高温の水蒸気を注入し、肥大した部分を縮める治療です。
(約3日の入院)

WAVEが推奨される方

従来の手術療法(TURP、HoLEなど)では年齢的、身体的に困難な患者さん

治療からくる代表的な合併症・副作用について

排尿障害、血尿(肉眼で分かるもの)、血精液症(精液に血が混じること)、頻尿、尿意切迫などが報告されています。軽度なものまで含めても、排尿障害が約17%、血尿が約11%、それ以外は10%以下と報告されています。

※Rezūmシステムは、尿道括約筋インプラントをご使用の患者さん、陰茎プロテーゼの治療歴がある患者さん、尿路感染が起きている最中の患者さん、治療時に視野を妨げるほどの著名な血尿が見られる患者さんには使用できません 。

WAVE(経尿道的水蒸気治療)の動画

Youtubeチャンネル「Boston Scientific Urology」より