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放射線治療科

放射線治療科

概要

放射線治療は手術、薬物療法とともに、がん治療の三本柱の一つとして重要な役割を担っています。
放射線治療は単独で行われるだけでなく、手術や薬物療法と組み合わせて(集学的治療)、多くの病気の治療に用いられています。放射線治療の特徴は臓器の機能や形態を温存できる点です。
当科では各診療科と連携し、病状に応じて最適な治療を提供するよう努めています。
腫瘍の根治をめざす治療(根治照射)および、癌に伴う痛み等の症状を緩和する治療(緩和照射)を行っています。

患者さんが安心して診療を受けられるよう、常勤の放射線治療専門医2名、診療放射線技師3名(うち医学物理士2名、品質管理士3名、放射線治療専門放射線技師2名)、専従看護師1名(がん放射線療法看護認定看護師)を配置しています。

病気について

脳腫瘍、頭頸部癌、肺癌、食道癌、乳癌、膵臓癌、子宮癌、膀胱癌、前立腺癌、悪性リンパ腫、転移性脳腫瘍、転移性骨腫瘍など各種の悪性腫瘍が放射線治療の対象となります。
またケロイドや甲状腺眼症などの良性疾患の治療も行っています。

治療について

放射線治療科に受診される場合は医師の紹介状が必要です。地域の医療機関からの紹介で治療を受けていただくことも可能です。

医師の診察にて放射線治療の適応と判断された場合は、放射線治療の効果や副作用などをお伝えし、放射線治療の計画を行います。再現性の良い治療を行うため、必要な場合は固定具を作成し、治療部位のCTを撮影して治療計画を作成します。その後、皮膚へのマーキングを行い、治療開始となります。

放射線治療は、土日・祝日以外の毎日行います。通常の放射線治療であれば、1回の治療にかかる時間は5分程度です。高精度放射線治療では、位置合わせの時間なども含めて15~20分です。 週に1回医師が診察し、治療中の体調の変化をみていきます。また専従の看護師が患者さんの日々の状態の観察を行います。

通常の放射線治療だけでなく、高精度放射線治療として、強度変調放射線治療(IMRT)、体幹部定位放射線治療を行っています。

高精度放射線治療

強度変調放射線治療(IMRT)

周囲の正常な臓器への影響を抑えるよう腫瘍の形に合わせて高線量を照射する方法です。
前立腺癌、頭頸部癌、脳腫瘍などに用いられ、転移のない限局したがんであれば全身のがんに保険適用されます。
当院では、腫瘍に線量を集中でき、短時間での治療が可能な強度変調回転照射(VMAT)も行っています。

定位放射線治療

腫瘍に対して多方向から放射線を正確に照射して短期間で大線量を投与し、根治性を高める方法です。
当院では、体幹部の定位放射線治療を行っています。
5cm以下の肺癌、肝臓癌や、3個以内で他病巣のない肺転移、肝転移などの比較的小さな腫瘍に対して行います。
最近では5個以内のオリゴ転移(転移が少数個に限られた状態)に対しても保険適用となりました。

画像誘導放射線治療(IGRT)

高精度放射線治療では放射線を正確に照射することが重要です。
当院の治療装置にはCBCT(コーンビームCT)が搭載されており、従来の皮膚マーキングでの位置照合だけではなく、毎回の治療時にCTを撮影して治療計画時のCTと比較することで、より正確な位置照合を行うことが可能です。

放射線治療システム更新のご紹介

放射線治療装置が2026年1月より新しくなりました。

当院では、がん診療拠点病院として放射線治療の精度、安全性、効率をさらに高めるため、2026年1月よりVarian社製CLINAC iXから、新鋭の放射線治療装置TrueBeamに更新しました。
TrueBeamは腫瘍により正確に放射線をあてることができ、治療時間が短く患者さんの負担も軽減されます。
体表面画像誘導放射線治療(SGRT)の可能な機器(IDENTIFY)も導入しました。

患者さんの体の表面を光学カメラで読み取り、治療中のわずかな姿勢のずれも自動で検出するため、より安全で精度の高い治療が可能になります。
新しい設備を生かして地域に根差した質の高い治療を提供します。
放射線治療に関するご不安やご質問は放射線治療スタッフまでお気軽にご相談ください。