リウマチセンター

リウマチセンターとは

関節リウマチ（Rheumatoid Arthritis）は自己免疫疾患の一つで、全国で患者数が70万〜80万人と推定される「ありふれた疾患 (common disease)」の一つです。免疫の異常により関節内の滑膜という組織に持続的な炎症が生じる疾患で、典型的には手の指や足の指などの小さい関節に対称性に関節炎が生じますが、肩、肘、膝や股関節などの大きな関節が侵されることも少なくありません。
関節リウマチの治療が十分でない場合、関節破壊が起こり関節の変形を生じて、関節の動く範囲が狭くなったり、ひどい時には強直といって関節がひとかたまりの骨となったりして動かなくなってしまいます。

関節リウマチは内科的な薬物治療に加え、進行すると整形外科的な手術治療が必要な疾患であり、その診療に関して、内科と整形外科が緊密に連携しながら患者さん一人一人に合った治療を一緒に考えていくことが重要になります。生涯にわたって治療が必要です。そのため、当院では内科系リウマチ専門医と整形外科系リウマチ専門医が診療科の垣根を越えて同時に診療できる体制を整えるためにリウマチセンターを設立しました。
リウマチ内科とリウマチ外科が、チームを組んで治療を行うことで、薬物療法による寛解を目指した十分なコントロールと適切な時期に手術加療を行うことが可能となり、診断から治療までのトータルマネージメントを行えるようになりました。
当センターの特徴として、従来の採血、レントゲン検査だけでなく、関節超音波検査も積極的に行うことで、疾患の鑑別も含めて適切な診断治療を行うようにしています。

また当センターでは関節リウマチだけではなく、脊椎関節炎やリウマチ性多発筋痛症などに代表される関節リウマチ類縁疾患や、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎や皮膚筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、ベーチェット病、血管炎などの膠原病、他にも痛風や変形性関節症など幅広い疾患に対して医療を提供しています。関節リウマチや脊椎関節炎、膠原病類縁疾患には、関節症状に加え、皮膚・眼・肺・心臓・腎臓・消化管などの様々な臓器にも併存症を抱えていることも多く、総合病院である特徴を生かして、多くの診療科とも連携しながら大切な患者さんの治療にあたります。

医師紹介

センター長	藤木陽平
副センター長	安野翔平
内科部門	藤木陽平金万淳一久保山知彦三岡俊哉伊藤菜穂子
整形外科部門	高松聖仁織田一貴安野翔平濵　峻平

患者さんの紹介を考えておられる先生方へ（医療関係者の方へ）

関節リウマチ、膠原病などの患者さんに正確な診断のもとで標準的な医療を提供できるよう心掛けています。診断や治療に難渋されている患者さん、リウマチ専門医を受診したいという患者さんやセカンドオピニオンをご希望の患者さんなど幅広く受け入れをしておりますので、是非当センターにご紹介ください。また当院リウマチセンターの整形外科部門では、手術加療が必要な関節リウマチの患者さんはもちろんのこと、関節リウマチだけでなく足の外科も兼任しており、関節リウマチ以外の外反母趾などの足趾変形や変形性足関節症などにも対応しますので、手術希望のある患者さんや手術適応の可否について困られている患者さんなど是非当センターへご紹介ください。

また病診連携も積極的に推進しております。地域の先生方の患者さんを拝見させて頂き、通常のフォローアップは地域の先生方にお願いすることも行っております。