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循環器内科

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学会発表・症例報告のお知らせ2

循環器内科 後期研修医 衣川医師が2021年2月に開催された第29回日本心血管インターベンション治療学会; CVIT 2020にて症例報告を行いました。

中隔枝単独閉塞の心筋梗塞を心臓MRIによって診断できた症例です。冠動脈カテーテル検査により診断が困難であった際、他のモダリティでの虚血評価が重要であると勉強になった一例でした。昨今の感染症対策のためWeb開催となってしまったのは残念でしたが、入念な準備と指導医の先生方の指導のおかげで無事発表を終える事が出来ました。初めての英語での演題発表でとても緊張しましたが、今後も良い発表ができるよう取り組んでいきたいと思います。

循環器内科 後期研修医 末廣医師が2021年5月に開催された第94回日本超音波医学会学術集会にて症例報告を行いました。

僧帽弁置換術後2か月での急性心不全発症で、stuck valveが判明した維持透析患者の症例です。心エコー検査や右心カテーテル所見から血行動態を評価する過程を学びました。病歴からは感染性心内膜炎やCalcified Amorphous Tumorも鑑別に挙がり、経食道エコーや病理所見も踏まえて診断に至った興味深い症例でした。学会に参加し、他の演題も勉強になるものばかりで、とても良い経験となりました。今後に活かせるよう、日々精進してまいります。

当院初期研修医 金先生が2021年6月に開催された第232回日本内科学会近畿地方会にて症例報告を行いました。

入院時は偽性心室頻拍によるプレショック状態であり、90歳代の超高齢患者ではありましたが救命のため緊急アブレーションを施行し、軽快退院できた症例です。副伝導路(kent束)の存在場所は比較的稀な冠静脈洞入口部~後中隔でしたが、術前に12誘導心電図でkent束位置を推定し、速やかにアブレーションを行うことができました。
金先生は難解な電気生理学的所見と格闘しながら、丁寧なスライドづくりが印象的でした。将来専門分野での活躍を期待しています。

当院初期研修医 大西先生が2021年7月に開催された第131回日本循環器学会近畿地方会にて症例報告を行いました。

左房後壁のaccessory veinの存在と、心房外膜刺激伝導路の一つであるseptopulmonary bundleが持続性心房細動治療(box isolation, Figure)おいて問題となったカテーテルアブレーション症例の発表でした。accessory vein近傍にseptopulmonary bundleを介した伝導を認め、同静脈周囲を隔離することでbox isolationが完成しました。心房の刺激伝導路は普段はあまり意識をしない構造ですが、カテーテルアブレーション治療では重要な要素になることがあります。
大西先生にとっては、難解な刺激伝導路の解剖をプレゼンテーションする難しさがあったと思いますが、質疑応答を含め、わかりやすく説明することができていました。今後ますますの活躍を期待しています。