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予防的卵管卵巣切除術の保険診療につきまして

当院では、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と診断された乳がんまたは卵巣がん患者さんに、保険診療でのリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を行っております。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群について

日本人女性の乳がん患者さんにおいて、5~10%にBRCA1/2遺伝子を原因遺伝子とする遺伝性乳がん卵巣がん症候群の可能性があると言われています。

ご自身や近親者が乳がんまたは卵巣がんを発症された方に、BRCA1/2 遺伝学的検査および遺伝カウンセリングをおこなっています(ご自身が発症されていない場合は自費診療となります)。

予防切除術(リスク低減手術)について

BRCA1/2 遺伝子変異が認められた方に対して、予防的に卵管卵巣を切除することで、将来の卵巣がんの発症リスクを減少させ、死亡リスクを減らすことが報告されています。また、予防的に乳房を切除することで、将来の乳がんの発症リスクを減少させると報告されています。いずれも国内・海外のガイドラインで推奨されています。

予防的卵管卵巣切除術(リスク低減卵管卵巣摘出術)の概要

  • 手術は腹腔鏡手術でおこないます。
  • 入院期間:4~5日間です。
  • 手術費用:約20万円(高額療養費制度適用前・3割負担の場合) ※食事費や部屋代は別途必要となります。

手術後は必要に応じて更年期症状に対する治療をおこないます。

BRCA1/2 遺伝学的検査の保険診療の条件

  1. 45歳以下に乳がんを発症された方
  2. 60歳以下のトリプルネガティブ乳がんの方
  3. 2個以上の原発乳がんを発症された方
  4. 第3度近親者内に乳がんまたは卵巣がんを発症された方がいる
  5. 男性で乳がんを発症された方
  6. 卵巣がん、卵管がんおよび腹膜がん既発症例
  7. 従来からのPARP阻害薬に対するコンパニオン診断の適格基準を満たす場合

上記以外の場合はすべて自費診療となるため、各診療科または腫瘍内科遺伝カウンセラー外来でご相談ください。

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