薬剤部による心臓血管外科病棟でのPBPMの取り組みが学会発表されました
2026年2月に開催された第56回日本心臓血管外科学会学術総会で、当院薬剤部の小田怜薬剤師が「心臓血管外科領域におけるタスクシフトの実践 ~医師・薬剤師協働の取り組み~」を発表しました。
心臓血管外科では、手術や緊急対応により医師が病棟対応から離れる時間があり、持参薬の確認、定期処方、術後の内服再開、ワルファリンや抗菌薬の調整などを、より確実かつ効率的に行う体制づくりが課題でした。
当院では、医師と薬剤師が事前に合意したプロトコールに基づき、病棟担当薬剤師が週1回のカンファレンスで患者さんの経過を共有しながら、定期処方、持参薬処方、採血結果に基づく一部薬剤の管理、必要な検査オーダー入力などに関わる体制を整備しました。プロトコール外の判断が必要な場合は医師に相談し、医師・薬剤師が共通のテンプレートで情報共有することで、安全性と診療の質を保つようにしています。
導入後の検討では、今回評価した指標において安全性を損なう所見は認めず、ワルファリンやバンコマイシンなど一部薬剤の管理について、より安定した運用につながる可能性が示されました。また、医師の処方関連業務の負担軽減だけでなく、処方忘れや再開遅れの予防、薬物治療の標準化、チーム内の教育効果にもつながりました。
この取り組みは、薬剤師の専門性を心臓血管外科診療により深く生かすチーム医療の実践です。当院では、今後も医師・薬剤師をはじめとする多職種が連携し、患者さんにとってより安全で質の高い医療を提供できるよう取り組んでまいります。


