手術の流れ

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手術の流れ

なぜ関節痛になるの?

通常なめらかに動く関節が何らかの原因で嵌合性(かんごうせい)が得られなくなると、炎症がおこり、筋腱が固くなって、可動域が狭まり、関節痛がおこります。
その関節痛の原因としては、変形性関節症、骨壊死症、リウマチ性疾患などがあげられ、最も多いのは、変形性関節症です。

変形性関節症は、進行すると右図のように関節の隙間が狭くなり、変形が強くなり、可動性が悪くなります。
レントゲンによって関節のコンディションがわかるため、痛みがあれば早めにご相談ください
関節の状態や進行段階に応じて治療していきます。

治療法

①保存的加療

まずは痛みの悪循環を断ち切るための保存的加療を行います。
保存的加療は、経過観察(様子見)ではありません。
手術適応の判断」や「外科的加療への準備」といった側面も併せ持っています。

Q:「痛みがあると動かない方が良いですか?」
A:痛みがあっても体重負荷をかけずに運動していたただくことを推奨しています。それは、運動をすることで痛みの悪循環を断ち切り、良循環へ導くことができるからです。運動方法については、当センターオリジナルの自主トレーニング用パンフレットを準備しています。

疼痛管理/運動療法

疼痛管理

複数の薬をつかって鎮痛効果を高めつつ、副作用を減らすマルチモーダルペインコントロールを採用しています。

運動療法

当センターオリジナルの自主トレーニング用パンフレットをお渡ししています。ご家庭でも継続してストレッチトレーニングを行っていただき、良循環を生み出すことを目指しています。
※回数は少なくても毎日行っていただくことが肝要です。

②外科的治療

保存的加療をしても痛みの改善が乏しい場合には、外科的治療の適応となります。

そのなかでも最も多いのは「人工関節置換術」です。人工関節は自分の筋肉で動けるための支柱をつくる手術です。
当センターでは術後の早期回復を目指して、筋肉を切らない最小低侵襲手術(MIS手術)を実施しています。

3次元CT術前計画/CTナビゲーション手術

患者さんに適合した人工関節を選択し、適切な位置に設置を行います。

術後疼痛管理

術後疼痛は、患者さんの満足度を下げる大きな要因となります。当センターでは、少しでも痛みをやわらげ、早期にリハビリテーションや日常動作訓練に移行できるよう努めています。

・超音波ガイド下神経ブロック
・カクテル注射
・マルチモーダルペインコントロール

人工関節手術の前後

股関節痛、膝関節痛にお悩みの方へ

原因は様々ありますが、体重を支える下肢の大関節(特に股関節や膝関節)の軟骨がすり減ることで、関節の変形や痛みが起こり、これらの症状を引き起こします。

関節変形や痛みの程度が軽い場合に対しては、飲み薬や注射、トレーニングやリハビリなどの保存治療(手術を行わない治療)も十分可能ですので、その場合はかかりつけクリニックの先生と連携をして加療していきます。
しかし病状が進行した状況では、保存加療のみでは回復が見込めないことがあります。そればかりか症状の回復が見込めない上、手術の適正時期も過ぎてしまい、結果的に患者さんの満足度までも下げてしまうケースは少なくありません。

手術をする/しないに関わらず関節外科に一度ご相談くださいませ。
「年だから仕方ない」「我慢しよう」と諦めず、現状の関節コンディションをチェックしましょう。