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腹部超音波用語解説 |
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この項は、消化器系の腹部超音波の欄にでてくる主な病名や所見を解説したものです。ご自分の腹部超音波のコメントと対照してご覧下さい。なお、当センターでは、最終的には消化器の専門医が個別に判定していますので、再検や精密検査については、「検査成績表」の総合結果コメントの方を優先して下さい。 ‥‥次の臓器の中から、ご覧になりたい項目をクリックしてください。‥‥ 肝臓
肝臓実質の中に“水のたまった袋”ができている状態をいいます。先天性の形成異常(生まれつきのもの)といわれていますが、これで肝機能が悪くなることはありません。ただ、多発性のもの、非常に大きくなるもの(直径50mm以上)もありますので、定期的チェックは受けて下さい。
肝臓実質の中に、石灰(カルシウム)がたまった部分があることをいいます。超音波検査では、“ポツッと白く”うつります。肝臓に何か病気(結核、寄生虫、出血など)があって、治ってしまった後にできることが多く、ほとんど問題はありません。これと区別しないといけないのは、“肝内結石”です。肝内結石は肝臓の中の胆管という管の中にできた“石”ですので、出口のほうで詰まったり、慢性に胆管を刺激してがんを起こしやすくすることがあります。しかし、超音波検査で“肝内石灰化”と書かれた場合は、「まず肝内結石ではないでしょう」という意味ですから、ご心配にはおよびません。
できる原因はわかっていませんが、肝臓にできる良性の腫瘍の一種です。とくに大きなものでなければ普通は放っておいてもよいでしょう。初めての指摘でも、明らかに血管腫とわかるときは、経過観察のみで結構ですが、本当に血管腫かどうか診断がつかない場合には、念のため精密検査等をお勧めしています。
肝臓実質の中に腫瘤様の所見を認めるものです。超音波検査で白いものは高エコー腫瘤、黒いものは低エコー腫瘤、白黒混在している場合はその他腫瘤としています。これらの所見があっても腫瘍ではなく限局性の低脂肪化である場合や、良性の肝血管腫であることも多いのですが肝がんとまぎらわしいものもあります。特にB型やC型肝炎の方で腫瘤様所見が出てきた場合は要注意です。指示に従って精密検査を受けて下さい。
栄養が良すぎたりアルコール飲量が多くて、肝臓の細胞に脂肪化がおこっている状態で、エコー上(腎臓に比べて)肝臓が白っぽく見える場合を脂肪肝としています。これ自体は特に悪い所見ではないのですが、肝機能異常の原因にもなりますので、カロリーやアルコールをひかえ、運動を心がけて下さい。
肝臓のエコー輝度が脂肪化のムラのため不均一に見えるという所見です。この所見だけなら特に病気とはいえませんが、肝臓の腫瘤とまぎらわしいこともありますので1年に1回は超音波検査をお勧めしています。 胆のう・胆道
いわゆる“胆石”のことです。胆石自体は良性ですが、胆道で詰まって、いわゆる胆石発作(腹痛)を起こすことがあります。ふつう痛みがなければ放置しますが、将来少しがんができやすい傾向があるため、1年に1回は超音波検査をお勧めしています。また、胆のうの中に石が多数充満してよく見えないときは、胆のうがんが隠れている可能性がありますので、念のため精密検査を受けて下さい。
エコー上、胆のう壁に彗星のように尾をひく“コメットサイン”を呈する場合をいいます。多くは、胆のう壁の中にうまった胆石(壁内結石)です。これは、動かず痛みもなく、通常心配ありません。
胆のうが非常に小さい(萎縮)か、全く見えない(描出不能)場合です。慢性胆のう炎や、胆石や胆のうがんで内腔が詰まっている場合などがあります。指示があれば、再検・精密検査を受けて下さい。
多くは良性の胆のう腺筋症や慢性の胆のう炎によるものですが、胆のうがんによるものの可能性もありますので、指示に従って精密検査を受けて下さい。
胆のうの中にできる“コブのように盛り上がった病変”のことです。良性のものから悪性のもの(胆のう癌)まであります。ポリープの直径が大きいほど、癌の可能性があります。良性のものはあまり大きくならないか、途中で落ちてなくなることもあります。直径が10mmを越すとがんの可能性が大きく、精密検査や治療がいります。しかし、最も多く見られるのは良性のコレステロールポリープです。指示に従って、再検・精密検査を受けて下さい。
“胆のうアデノミオマトーシス”ともいいます。胆のう壁が肥厚している(厚くなっている)もので、良性です。しかし、胆のう炎や胆のうがんでもよく似た所見が見られることがありますので、指示があれば再検・精密検査を受けて下さい。
胆のうの内腔へ結節性に隆起しているものや胆のうの腫瘤様病変をいいます。良性病変の胆のう腺腫や胆のう腺筋症だけでなく胆のうがんも考えられますので指示に従って、再検・精密検査を受けて下さい。
胆石よりもっと細かいものが詰まっていることをいいます。胆のうがんが隠れていることもありますので、念のため精密検査を受けて下さい。
胆管が拡張しているということは、その先で胆石やがんなどでつまったり、細くなったりしている可能性を示します。ただし、軽度の拡張の場合は、個人差があり異常とはいえないこともあります。また、胆のうの手術後にも同様な所見になることがありますが、これは異常ではなく、術後の変化と考えて良いでしょう。 膵臓
膵臓のなかの消化液(膵液)を集める“くだ”が拡張している所見です。慢性膵炎や膵がんによる膵管の圧迫による拡張の可能性や、粘液を産生する膵腫瘍による拡張の可能性がありますので、精密検査を受けてください。
膵臓にできた“水のたまったふくろ状のもの”ですが、単なるのう胞や慢性膵炎の炎症に伴うものの他に、粘液を産生するような腫瘍性のものの可能性もあります。また、膵がんが炎症性のう胞を形成している場合もあります。膵臓は内臓のなかでも最も見えにくく診断しにくい臓器の一つですので、指示があれば再検や精密検査を受けるようお勧めします。
膵臓がはれている場合も、やはり膵炎や膵がんを合併している可能性がありますので、精密検査が必要です。
膵臓のエコー輝度がまばらに見えるということです。エコー上、膵内石灰化や結石があれば慢性膵炎が疑われますが、この所見だけならば特に病気ではありませんのでご心配にはおよびません。
膵臓の中にカルシウムがたまって(エコー上)白く見える場合です。多くは慢性膵炎による炎症性の変化です。
膵臓の中にカルシウムがたまって(エコー上)白く見える場合です。多くは慢性膵炎による炎症性の変化です。
脂肪肝と同じように、膵臓に脂肪がついて白く見える場合ですが、あまり病的な意義はありません。
膵臓は、皮下脂肪が厚かったり消化管のガスが多いと超音波が通りにくく見えにくくなります。場合によってはほとんど見えない場合もあります。そのこと自体は異常ではありませんが、膵臓の評価が十分にはできませんということですので、腹部の症状(特に上腹部痛や背部痛)がある場合は精密検査を受けてください。 腎臓
腎臓の中にできた“水のたまった袋”で、年齢とともに指摘される頻度は増えますが、普通は症状もなく、なんら問題はありません。ただし、大きくなると(直径が50mm以上)他の臓器を圧迫したり、ごくまれに、のう胞壁にがんが見つかることがあり、また多発性のものは“のう胞腎”という病気のことがありますの注意を要します。
腎臓の中の尿をためる場所が“腎盂”です。腎盂が拡張しているということは、その出口の方が詰まっているか狭くなっていることを示します。これがひどくなると“水腎症”です。尿路結石や腫瘍がある場合がありますので、指示があれば精密検査を受けて下さい。
両方とも、腎臓のなかの“カルシウムがたまって白く見えるもの”です。石灰化の方は、腎実質内にたまっており、動かないので心配ありません。しかし、腎結石は尿路(尿のとおる道)の中にできていますので、尿路結石の発作をおこすことがありますが、症状がなければ一応様子を見ていただいてよいでしょう。 |
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