【“腎臓が悪い”と病院で言われましたが、尿はよく出るし、元気ですが?】 腎臓はかなり余力のある臓器です。腎臓が悪くなっても、正常の半分以下の機能になるまで、ほとんど症状は出ません。また、腎臓の病気はゆっくり進むことが多いですが、ゆっくり進むと人間の体というのはその状況に慣れてきて、症状が出にくくなります。 「だるい、疲れやすい」とか「年のせい」と思っていると腎臓が悪くなっていたということもあります。
【腎臓が悪くなった時の症状は?】 はっきりした症状が出るのは腎機能が急速に悪くなった時、あるいは腎機能が正常の2~3割以下まで落ちた時です。最初の頃は、夜間の尿量が多くなったり、血圧が上がったりします。血液検査をすると、貧血とBUN・クレアチニンの上昇が見られます。カルシウム、リン、カリウムといった電解質(ミネラル)の異常も見られることがあります。
腎臓は尿をつくるところですが、尿はただの水ではなく、体の中の不要になったゴミ(尿毒素)を排泄したり、塩分やミネラル、酸アルカリの調節をしています。また、腎臓は尿を作る以外に、血を作るホルモン(エリスロポエチン)を作ったり、骨を丈夫にするビタミンDを活性化(役立つ形にする)したりします。ですから、腎臓が悪くなると、血液中に尿毒素がたまり、尿毒症と言われる状態になります。これを腎不全と言います。 尿 毒素にはいろいろなものがありますが、腎機能をみる血液検査ではBUN(尿素窒素)やCr(クレアチニン)を測定します。また、血液は酸性になります。 腎不全になると、塩分やリン、カリウムなどの排泄が悪くなるので、血圧が高くなったり血液中のリンやカリウムが高くなったりします。カリウムが高くなると心臓に不整脈をおこしたり、心停止をきたすこともあります。
【貧血になります】
これは食べ物のせいではなく、「血を作れ」と命令するホルモンが作られなくなるからです。
【骨が悪くなります】
ビタミンD不足のために骨のカルシウムが足らなくなったり、リンが多くなって骨の代謝に大切なホルモン(PTH:副甲状腺ホルモン)が異常に多く分泌されたりするためです。
【全身にいろいろな症状が出ます】
尿毒素は血液中にあって全身を回ります。ですから、腎不全が進むと全身にいろいろな症状が出てきます。神経症状では、イライラ・不眠、手足のしびれ・脱力、眠気など。胃腸症状では、食欲低下・吐き気、便秘、皮膚症状では、かゆみなどです。むくみや心不全、呼吸困難などの症状が出ることもあります。
【動脈硬化が進みやすくなります】
腎不全があると動脈硬化が進みやすいことがわかっています。 つまり、動脈硬化から起こってくる脳卒中・心筋梗塞・狭心症などの病気にもかかりやすくなります。
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