中高年の眼底出血でよく見られる病気です。カメラのフィルムに当たる網膜を栄養している血管には動脈と静脈がありますが、網膜の所々で交叉しています。高血圧・高脂血症などで動脈硬化が進むと、動脈の壁が分厚くなって、交叉部で静脈の壁(薄く柔らかく)を圧迫し、静脈の血流がせき止められて血管の外に血液があふれ出します(出血)。あふれ出した血液が黄斑部という、視力に大切な網膜の中心部に及ぶと、視力が低下します。
治療は、初期には血液をさらさらにする薬(せき止められて流れが悪くなると血液が固まりやすくなり、ますます流れが悪くなるのを防ぐ)、血管強化剤などの内服を行ないます。 発症後少し時間が経つと網膜のむくみが強くなり、むくみのために視力が低下する時期があるのですが、むくみを改善させる治療として、レーザー治療、眼球へのステロイド剤や抗VEGF薬の注射、手術を行なうこともあります。手術はむくみを取るための硝子体切除術など、視力不良例には積極的に行なっています。 網膜血管の走行は個人差が大きく、出血の程度や部位も各症例で異なりますので、それぞれの方に一番良いと思われる方法を考え、組み合わせて治療を行なっています。
レーザー治療(糖尿病網膜症・静脈閉塞症)
外来初診(できれば紹介状をお持ちください。あれば、特定療養費が免除されますので料金が安くなりますが、なくても結構です) レーザー光凝固の適応かどうか、眼底検査を行ないます。蛍光眼底造影検査が必要ですので、この日の午後行なうか、次回に予約で行ないます。治療の説明を詳しく行ないますので、ご家族の方とご一緒にお越しください。また、ご家族の方も遠慮なく、患者様とご一緒に診察室にお入りください。
蛍光眼底造影検査で、レーザー治療や抗VEGF薬の適応なら、治療の日を決めます。
レーザー治療の日: 外来で行ないます。入院は不要です。特殊なコンタクトレンズを目にあて、0.2秒くらいのレーザーを数十から300発あてます。点眼麻酔をしていますので、コンタクトレンズをはめるときの痛みにはありませんが、レーザー治療を行なっているときに、特別なまぶしさを感じたり、チクチクした痛みを感じることがあります
1~2週間後、外来で眼底検査を行ないます。何回かにわけて追加治療を行なうことが多いです。
硝子体手術(糖尿病網膜症・網膜上膜・網膜剥離・黄斑円孔・静脈閉塞症)
外来初診(できれば紹介状をお持ちください。あれば特定療養費が免除されますので、料金が安くなりますが、なくても結構です): 手術の適応なら、手術の日を決めます。2011年8月現在、約1ヶ月の待ちです。眼科の検査、血液検査、心電図をとります。場合により手術の説明を詳しく行ないますので、ご家族の方とご一緒にお越しください。また、ご家族の方も遠慮なく、患者様とご一緒に診察室にお入りください。
2回目外来受診: 検査結果説明。手術の説明。手術もしくは入院の手続き。
1日目: 9時30分から10時ごろ入院、病室に入ります。月曜日が手術の時は、前週の土曜日が入院になります。入院後、手術に必要な眼科の検査、手術のオリエンテーションがあります。
手術当日: 手術準備から手術となります。ガーゼのついた金属眼帯をして帰室します。
2日目以降: 9時~10時ごろ病棟で診察を行ないます。プラスチック眼帯に変更していただきます。
7~10日後: 経過がよければ退院になります。退院の約1週間後、予約による外来診察をします。 順調ならば、近医の先生に紹介となり、その後、近医の先生に通院していただきます。場合により、3、6、12ヶ月目に通院していただくことがあります。
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