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尿路(腎・尿管)結石の治療法/前立腺肥大症の治療法 女性の尿漏れの治療法/EDの治療法

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尿路(腎・尿管)結石の治療法

【尿路結石の歴史】
尿路結石は古代エジプトのミイラの中から発見されているように人類の歴史とともに存在してきた古い病気ですが、その原因についてはまだよくわかっていません。わが国では一生の間に20人に1人の割合で起こるとされ、頻度の高い病気でもあります。特に近畿と四国は他の地域に比べて多いといわれています。

【「結石破砕術」の生い立ち】
尿路結石のうち腎臓と膀胱をむすぶ尿管の結石は冷や汗を流して七転八倒するような強い痛みがくることで有名ですが、そうした結石の約30%は尿とともに自然に体外へ排出されます。特に小さい結石ではその可能性が高く、排石促進剤などの薬で治療ができます。しかし大きな結石や、あまり大きくなくても排石までに時間がかかり何度も痛みが襲うという状態では社会生活に支障をきたす事も多く、より積極的な治療が必要になってきます。こういう場合、昔はおなかを切って石をとっていたわけですが、最近はおなかを切らずに治す体外衝撃波による結石破砕術(ESWL : Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy)が登場したのです。

【「体外衝撃波結石破砕術」とは?】
以前、飛行機が音速を超えるとき、ドーンという大きな音が地上で聞こえ、話題になったことがありましたが、これが衝撃波です。この波は強い破壊力を持ち、空気中に比べ水中では減衰が少ないという特徴をもっています。このため衝撃波で戦車の中の兵士をやっつけたり、海の底の潜水艦を捕まえたりできないかという軍事目的で研究されはじめました。この目論見は成功しませんでしたが、そのうち、水が主成分である人体の中の結石を破壊できるのではないかと考える人がでてきました。こうして1980年に初めての衝撃波による結石破砕がドイツで行われたのです。日本では84年に1号機が導入され,初めは自費で100万円くらいかかっていたのですが、88年に健康保険の適用となり、瞬く間に全国に普及しました。その原理はテレビゲームのようにレントゲンか超音波で焦点を合わせた結石に衝撃波発生装置で生じた衝撃波を体の外からあて、細かく砕くことによって排出しやすくするというもので、現在は90%以上の尿路結石がこの方法で治療され、積極的な結石治療法としては体に一番やさしい方法です。当院では高性能機のシーメンスリソスターマルチラインを用い、全国平均の2倍以上にあたる年間約250件のESWLを行っています。

【尿路結石の予防方法】
尿路結石は再発の多い病気で35%の方が2年以内に再発するといわれています。そのため再発予防が重要で、1日尿量が2l以上になるように水分をたくさんとること、夜間睡眠中は尿量も減少し、結石関連物質の尿中への排泄が食後2~4時間後に増加する事から石ができやすくなるので、夕食後すぐに就寝しないことなどは大切です。また尿路結石の8割はカルシウム結石で、その多くはシュウ酸カルシウムを主成分とするので、これを多く含むホウレンソウやコーヒー、紅茶、ココア、チョコレートなどの取り方にも注意が必要です。破砕後、でてきた結石の成分を分析して、今後どんな食物に注意が必要かという点で食事指導を受けるのが良いと思います。

 

 


前立腺肥大症の治療法

【前立腺肥大症とは?】
 
前立腺は膀胱のちょうど下にある器官で、尿道を取り巻くように存在しています。正常ではクルミぐらいの大きさで、精液の一部である前立腺液を作る役割を果たしています。男性は50歳を過ぎた頃から「最近トイレが近くなった」「夜中に何度もトイレに起きる」「オシッコの線が細くなった、勢いもない」「オシッコの切れが悪い」などの症状がでてくることがありますが、その多くは尿の通り道である尿道を大きくなった前立腺が圧迫しておこる前立腺肥大症によるものです。この病気は中高年男性に最も多い疾患の一つで、60歳以上の男性の40%以上に前立腺肥大症の何らかの症状があるといわれています。また寒い季節になるとカゼ薬をのんだり、アルコールをたくさん取ったりしたあとに、「尿閉」といってオシッコを出したくてたまらないのに冷や汗だけが出てオシッコは一滴もでないと救急外来を訪れる方が増えます。どうしてこの頃から前立腺が肥大してくるのか、その仕組みについてはよくわかっていませんが、中年以降の女性に子宮筋腫が増えてくるのと同じく、ホルモンの影響だろうといわれています。


【前立腺肥大症の治療】
 治療法としては、まず第一に薬物による治療があげられます。肥大した前立腺によって狭くなった尿道をひろげて尿を出やすくするαブロッカーや、前立腺自体を縮小させるホルモン剤、肥大症の症状としてよくある頻尿を抑える抗コリン剤、その他、漢方薬や植物エキス製剤などが使われます。特に最近、αブロッカーや抗コリン剤に新しい良い薬が開発され、副作用が減り治療効果が上がっています。
 これら薬物治療で充分な効果が得られないときは手術療法が選択されます。昔は下腹部を切って前立腺をとりだす開腹手術が行われていましたが、ここ30年くらいは、おなかを切らずに内視鏡を尿道から入れ、その先についた電気メスで前立腺を削り取り、狭くなった尿道を中から広げる「経尿道的前立腺切除術(TUR-P)」という方法が一般的になリました。この方法は10日から2週間の入院が必要で、ある程度の出血や逆行性射精(射精時に精液がペニスの先端から出ないで膀胱の方に逆流してしまう)、術後の尿漏れなどの合併症が稀に起こる可能性があるため、長い入院はできないとか、性生活への影響を心配される方などからは、さらに身体的にも社会的にも、より負担の少ない治療法が求められています。そのため、この20年間に内視鏡で前立腺組織にレーザーを照射し縮小させる「前立腺レーザー治療」や、電子レンジの原理を応用した高いエネルギーのマイクロ波で前立腺をあたためて縮小させる「高温度治療」などが開発されました。しかし大きな前立腺にはあまり効果がなく、また、ずっと効果が持続するとは限らないという欠点があり、いつの間にか行なわれなくなりました。その他、前立腺にはさまれて狭くなった尿道の中に形状記憶合金などの円筒形の筒を入れて広げる「尿道ステント法」は簡単で、短期入院あるいは日帰りでも可能で、すぐ効果があらわれますが、本来からだの中にない異物を入れるので適切な位置から動いてしまったり、結石がついたり、交換する必要がでてくる可能性があります。このように多くの新しい手術療法が開発されては消えていき、現在も「経尿道的前立腺切除術(TUR-P)」が手術療法のゴールドスタンダードであるということはかわりません。
 薬物治療、手術療法ともそれぞれに特長もあれば短所、副作用、合併症もありますので、主治医と充分ご相談のうえ、ご自分の希望と体の具合に合わせて治療法を選択されるのがいいでしょう。



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